<Guam> 又木山戦闘司令部壕跡

南太平洋戦没者慰霊公苑。
ここには旧日本軍が最後の最後まで米軍に反抗した司令部があった。
はじめは日本軍戦死者慰霊のための施設を作ろうということだったが、ナニも日本人だけがあの戦争で死んだ訳ではないということで、広く戦争の犠牲者を慰霊する施設として現在に至っている。

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合掌(祈り)の形にデザインされた慰霊モニュメント。
このモニュメントから右手に日本人なら是非行っていただきたい所がある。

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日本軍の総司令部があった場所だ。この場所で小畑中将率いるグアム島守備隊の残兵60名が自決している。崖を繰り抜いて壕を掘り、艦砲射撃に耐えながら最後まで戦ったのだ。
白兵戦を嫌った米軍は徹底的に日本軍の戦力を削ぐため、ありったけの砲弾を打ち込んできた。
守備隊の装備はそれに対抗できるものではなく、只々耐えるのみだったと思われる。
後にグアムで発見・保護された横井軍曹は「とにかく、装備がなかった」と第一声を悔しさとともに発している。

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マリアナ諸島の陥落は帝国の敗戦を意味するもの。
本来ならば本土決戦の発想などありえないほどハッキリと決着が付いてしまったのだ。
だから、グアムの守備隊は決死の思いで抵抗したのである。
壕から発見された遺品類を展示する施設が公苑内にある。

私達がこうして平和を享受できるのは先人たちの犠牲の賜である。
戦争は不幸。現在、中国や韓国との領土問題で戦争やむなしを唱える論調もある。
しかし、一旦始めた戦争はこのような結末をどちらかにもたらす。
戦争の影にはそれを利用して儲けを企てる輩がいる。双方を煽って武器を供給し、上がりをタップリと自分のものにするのだ。
こうしたことに乗ってはいけないと戦争犠牲者は私達に訴えているのだと思う。

わざわざバカンスに来て、暗い気持ちになることもないけれども
日本人ならこういったことを踏まえて先人に敬意を払って遊べよと言っておきます。