佐世保射殺事件に見る「加害者目線の報道」

佐世保市内で起きたスポーツクラブ2人射殺事件の報道を見て疑問を感じた。
犯人が自殺してしまったということで動機の追及が不可能になったからかも知れないが、
どうにも犯人目線の報道や番組が鼻についてしょうがない。

最近は加害者が被害者に対して恨みを持って、犯行に及んだというケースが多く報じられているようだが、
ハッキリ言わせてもらえば、まったくのお笑いなのである。
いくら恨みを持っていたとしてもその恨みを晴らす手段を必殺仕事人よろしく殺人に求めてみたり、盗みや放火に走るなどというのはモラルの欠如以外の何者でもない。

また、加害者寄りで判決が手緩いことも非常に問題視したい。
前述のような短絡思考が国民に染み付いたのは、量刑の軽さや夥しい懲役の短縮により
「悪いことをすれば牢屋に入れられて、きついお仕置きが待っており、しかも人生そのものが台無しになる」
ということを社会が子供に教えなくなった結果なのだ。

人の嫌がることをしない。
人の悪口を言わない。
困っている人を見捨てない。
挨拶をする。
規則正しい生活をする。
ことの善悪を考えて行動する。

これらは古き良き日本人が持ち合わせた最低限の資質であり、
「鍵の要らない」社会の基盤なのである。

なので、「被害者はこんな人だった。だから犯人が危害を加えた」的な報道はしてはいけないのである。
今回に限らず、自分に甘い自分勝手な犯罪に理由をつける報道ばかりになると
ますます、加害者天国、やられ損の国 ニッポンになるのである。

ついでにお話しすると、加害者には国の経費で自動的に弁護士がつきます。この辺も直して貰いたい。
本当に弁護士が必要なのは被害者やその家族なのだから。